正論の間違った使い方、正しい使い方

コラム

正論って言葉、なぜかあまり良い響きに聞こえません。なんででしょうね?
正論に耳が痛い人もいれば、こぞって正論を多用する人もいる世の中です。
今回はそんな正論について少し深く考えてみようと思います。

正論の特徴

  • 言われたら言い返せない程正しい
  • 言う方は相手を言い負かすつもりで言う
  • 言葉としての攻撃力が強い

まずはこの3つの特徴について見ていきましょう

言われたら言い返せない程正しい

まずはこれが基本です。
ゲームがなかなかクリアできなくてイライラしてる時に
「じゃあ辞めればいいじゃん」って言われたらもう火に油です。
でも辞めればイライラせずに済むのは正しいんです。
何の気なしの言葉で、言う側も得しないし、言われた側も不快になるだけ。
身近な例の典型じゃないでしょうか。

言う方は相手を言い負かすつもりで言う

正論を言う人は相手に勝ちたい気持ちが強いです。
私はあなたより賢いです、というのを正論を持って主張する傾向にあります。
一通り正論を主張した後に出る言葉は「私、何か間違った事言ってますか?」言った側の自尊心は一時的に満たされるでしょうが、後には何も残りません。
言い負かされた側との関係も薄れていく事になるでしょう。

言葉としての攻撃力が強い

正論というのはあまりにも正しいが故に、攻撃力がとても強いです。
言われた側の人はイライラしたり泣いたり、不快になったりと、強いストレスを与えて良い感情は基本的に生まれません。
正しいことなら何でも言っていいと考えて、遠慮なく正論を周りにぶつける人、職場や学校など皆さんの周りにもいませんか?
僕はそういう人の事を心の中で「刃物を振り回す子供」と呼んでいます。
正論は使い方によって、人の心を傷つける刃物です。
それを配慮なく振り回す人にはこの呼び名がしっくりきます。

こうして特徴を見ていくと正論って、正しいのに言う側に非がある様なイメージがありますね。
ではタイトルにある「正しい正論の使い方」について見ていきます。

正論の正しい使い方

直接口に出さない

正論のイメージが良くない理由は、口に出すと周りの人を傷つけるからです。
上手に扱えないのなら、正論は口に出さない方が人間関係は上手くいきます。
では、正論を主張したい人は全て悪なのかと言えば、そんな事はありません。
正しい事を頭に置いた上で、それに向かわせる為の言い方を工夫する事が大切です。

相手を尊重し、自分主体の話し方をしない事

何が正しいのか、という事を頭に置いた上で会話をする事が大切です。
抽象的なので、ここで例をあげます。

例 会社での一幕
 異動先の部署が明らかに社内ルールを逸脱した手順で業務を進めていて、どうにかそれを改善したい場合

×「今の業務の進め方は間違っています。正しい進め方はこの様にマニュアルに乗っています。今後はこれに従って進めて下さい。それがルールですので」

「こうした業務の進め方もあるんですね。効率的で私も好きですが、社内ルールから大きく外れている場合は、監査が入った時にマズいかも知れませんね。」


どちらも正しい事を主張しようとしています。
下の文章の方が柔らかく感じませんか?

今の相手の状態を否定する事なく、会社から指摘が入るかもしれないと、自分の意志とは関係ない部分で改善を促す事が出来ています。
相手の心配をするようなトーンで伝える事が大事ですね。

日頃の関係性が大事

これも大事な事です。

「あの人はいつも正論ばっかり」なんて言われる人は日頃からの人間関係が出来ていません。
そもそも人間関係が良好な人は、正論を主張しても嫌がられる事は少ないと思います。
「何を言うかではなく、誰が言うか」結局はこれです。

 

まとめ

どうでしたか?
正しければ何を言ってもいいというのは大きな間違いです。
意外と難しい正論の扱い方ですが、思いやりをもって人と接すれば、大半の問題は回避できます。
今後言いづらい正論の主張が必要になった時には、今回の記事の内容を思い出して頂ければ嬉しいです。
最後までお読み頂きありがとうございました。

 

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